DOA :データ中心アプローチは、決して難しい書籍の難解な理論を理解する必要はありません。

ビジネスプロセスは、組織の業務機能に着目すると複雑でかつ超ウルトラC的なロジックが職人的(属人的)な要素として網の目のように広がっていて、さらにそれを支える業務システムはもはや誰も手が付けられないブラックボックスになっていることが散見されます。これは日本人的な職人気質なのか器用貧乏からかは別にして、基幹システムの再構築の際には、かならずこういった複雑怪奇な機能の移植(あるいは移行)が課題になります。とあるプロジェクトではその1画面を再現するのに1億円かかったとか。(それで幸せならいいですが)

しかしこの複雑な業務機能も、データに着目すると意外と変わっていなかったり静的であったります。例えば、受注処理は複雑怪奇で毎年のように改造回収(改善?)がされているのですが、受注伝票で管理している「データ項目」に大きな変化はありません。※継続性を維持するためにはやむを得ない面もあるかと。

よって、データに着目して業務システムの機能をデータベースとして設計すること。そのうえで、必要な処理ロジック(情報の伝搬加工)を厳選してデータベースに実装させていくことで、DOAが狙いとする「環境変化にも迅速かつ柔軟に対応しうる情報インフラ」を最小限のリソースとコストで構築することが可能です。

画面や帳票といったデータを見せるツールは使い捨て(その時代に最適なツールを選択)にして、データベースそのものが企業の根幹を支える情報資産になります画面帳票は100種類開発しても必ず101種類目の要望が出るのが日本人なので。最近ではノーコード(no code)/ローコード(low code)ツールのサブスクリプション・サービスが出回っているのは潮流でしょう。それを活用しうるのは、しっかりとしたデータベースを維持管理できているからこそです。

このアプローチでの成功事例をいくつか実体験として持っています。プロジェクトのメンバーに恵まれたこともあり、このアプローチでの業務システムの構築に失敗した体験がありません。それだけ、このソリューションは強力なのだと思います。

ささやかながら、ぜひ世界を一歩前に進められればと思っています

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